2014年4月8日火曜日

医療観光、成功の鍵は制度改善

医療観光、成功の鍵は制度改善


医療観光、成功の鍵は制度改善
近年、全世界の目が韓国へと向けられている。
PSYの「カンナムスタイル」はカンナムを世界的な名所へと印象付け、サムスンの携帯電話は韓国人の技術力を世界最高の位置に押し上げた。
韓国というブランドが世界中の人々と一緒に共有できるコンテンツとして認められているということだ。

韓国を代表するコンテンツとして注目されている、またひとつの事業がある。それは医療サービス事業だ。
韓国医療事業の海外進出はその歴史が非常に浅い。2009年に関連法案が改定されて以来、毎年40%以上高速成長を遂げており、その年と2011年には12万名の患者が韓国国内の病院・医院を訪問した。

総治療費収入は1800億ウォンを超え、一人あたりの平均診療費は149万ウォンであり、すでに国内の患者のそれを超えた。

韓国を訪れる国家の割合はやはり中国、アメリカ、日本を超え、ロシア、モンゴル、カザフスタン、そして中東地域にまで及び、多様化されている。

また、健康検診、ビューティ・美容など、簡単な治療や施術から、狭心症、頭の損傷など非常に高難度の外科的手術まで治療範囲が拡大されている傾向にある。

しかしこのような目覚しい成果も、輝かしい未来を保障することはできない。競争国であるタイ、インド、シンガポールはすでに韓国より数年前から外国人患者の誘致に力を入れており、その成果もまた大きな差をみせている。特に政府の全面的な支持を元に医療産業を国家企業として認識しているタイは、昨年を通して韓国の10倍以上の156万名の外国人患者が訪問し、メディカルビザ発給、観光商品課との連携など、政府と企業と病院が完璧なハーモニーを奏で、競争力を頭ひとつ抜き出た。

これに比べ韓国の状況はまだ「未完の完成」段階だ。韓国受験生たちの医科大学志願率は長い間トップだった。優秀な人材が医療産業に集中しているということだ。

それくらい潜在力と力量が豊富であり、十分な成功の可能性を持っている。今後、医療産業の核心部分として予想される海外医療観光とバイオ産業は、このような土台の上に韓国の次世代の成長動力として全ての構成要素を担っているとの見方ができる。 

しかし、可能性だけで花を咲かせることはできない。制度的、システム的な後押しがなければ砂上の楼閣となる恐れが高い。開発途上国らのメディカルビザ発給のような制度的改善から、病院事業の法人化のようなシステム的な支援が後押しとならなければならない。

病院事業の法人化は、全ての病院事業者が、個人事業者中心として機能するしかないようにしている。医療事業者を営利法人ではない非営利法人として拡大する方法について論議が必要な段階だ。あるいは、医療人だけが参与できる医務法人だけでも許可をもらえれば、グローバル時代に競争力のある病院の誕生と維持が可能である。

これに加え、医療人たちのサービス精神が改善されなければならない。
世界各国から訪問する多様な患者の目の高さに合わせるためにはまず、訪れる人々ついての文化的な理解が優先されなければならない。彼らの政治、社会、経済、文化の理解を広めなければならないし、これを基盤とした彼らの文化を十分に受け止め、共感する医療陣の努力が必要な時期だ。患者はもうこれ以上、治療だけ、あるいは手術だけ上手だからといって信頼を寄せてはくれない。

K-POP、ドラマ、エンターテインメントから始まった韓流の波が美容業界とメディカルビューティ産業を経て、観光産業を活発化させ、これを越えたバイオ産業までに至る成功の連鎖が稼動できるよう待ち侘びてならないのである。
 
 

ウォンジン整形外科 パク・ウォンジン院長

 

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